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派遣の歴史を少しご紹介投稿日 : 2016年9月30日 (金曜日)

派遣の歴史を少しご紹介

人材派遣(労働者派遣)の歴史は意外と古いのです。

 

 

日本での人材派遣の始まりは江戸時代で、「人貸し」「人足貸し」という業者が起こりだと考えられています。(※室町時代の「寄親寄子」を起こりとする場合もあります)

 

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手配師や入口屋と呼ばれる人たちが仕事を探している人たちの身元引受人となり、仕事を斡旋しておりました。派遣先となっていたのは建築や工事現場や港湾などの荷卸し場から参勤交代まで幅広くあったようです。

ちなみに、参勤交代のような大名行列では、お抱えの奉公人では足りなかったため、臨時雇用で行列に加わる奉公人や下士がいたとか。

 

ただし、当時は法律など細かなルールが決まっていなかったので、現在でいう請負のような形態でした。報酬のピンハネなどが横行し、劣悪な労働環境も少なくなかったそうです。

 

 

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現在の形式に近い、企業に人材を提供する事業としては、アメリカのマンパワー社が1948年に始めました。日本では、1966年にマンパワー・ジャパンが設立されましたが、当時はいわゆる「派遣法」がなかったので、「派遣」という形態ではなく「請負事業」として実施されていました。

現在に至るまで、派遣会社の数はどんどん増加し、2014年の時点では85000社以上が派遣事業(一般と特定の合算)の許可を得ています。

日本国内では、様々な業種を取扱う総合型の派遣会社だけでなく、限られた業種・職種を専門とした派遣会社も数多く見られますね。現在、派遣事業の許可を申請するためには、どの業種で派遣事業を行うのかを事前に申請しなければならないことになっています。

 

 

さて、「派遣」という形で、法律が初めて整備されたのは、1986年7月1日施行の『労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下、労働者派遣法)』です。当時は適用対象業務も13業務に限定されていました。

ちなみに当時適応対象とされていた業務は、ソフトウエア開発、通訳・翻訳・速記、、デモンストレーション、添乗、建設物清掃・・・などです。

 

労働者派遣法は1996年、1999年、2000年・・・2015年と改正に続く改正で現在へと続いています。改正に関しては、2008年のリーマンショック以降、雇止めや違法行為に歯止めをかけるため規制強化の方向での改正が続いています。

 

直近の傾向では、派遣労働者のキャリア形成に関してルール化されており、業界・業種にかかわらず、派遣労働者を雇用する場合、スキルアップを目的とした研修の実施が義務付けられております。

 

派遣労働者の皆様は、法定通りの研修が実施されているかどうか、しっかりご確認くださいね!

 

 

ざっくりと派遣の歴史を振り返りましたが、いかがでしたでしょうか?期限が江戸時代にあったことは、あまり知られていないかもしれませんね。